2020/07/03 17:26

コーヒー教室をしていても必ずと言って良いほど聞かれるのが豆の保存の仕方についてです。

そして皆さん「保存は冷蔵庫ですか?その場合冷蔵ですか?冷凍ですか?」と聞かれます。

私の結論としましてはどちらでもOKです。

それより「きちんと密閉できる容器に入れてください。

 でないとコーヒーの消臭効果で庫内の嫌な臭いをぐんぐん吸い込んで美味しくなくなりますよ・・・」と答えています。


コーヒーの劣化要因について知る


とにかく水分と酸素を避ける!

コーヒー豆劣化の要因でまず気をつけたいのは水分です。

濡れてしまうとコーヒーの抽出が始まってしまうのでそのまま保存するのは難しいです。

もう一つ怖いのが酸素です。

酸素に触れるとどんどん劣化していき、香りが飛んで行ってしまいます。


その次に光と温度

そして光に当てることもよくありません。(蛍光灯の光もよくないそうです。)

なので透明の瓶やジップロックにコーヒーをそそまま入れるのもよくありません。

そしてその次くらいで温度といわれています。温度が低い方が劣化速度が遅いです。

ポイントは主な劣化要因は水分や酸素であって光や温度は劣化要因の

一つではありますがそこまでウェイトを占めていない、という事です。


お勧めのコーヒー豆保存方法


冷蔵・冷凍保存が逆効果になることも・・・


多くの人が冷蔵庫に入れるのが良いと思っているのですが、

冷蔵庫の中は水分と酸素・そして色々な食材のにおいでいっぱいです。

もし密閉がしっかりとできていないまま冷蔵庫に保存してしまうと・・・

「あ~鮮度がいいと冷蔵庫の中がコーヒーの香りがしていいわ~♪」と喜んでいるあなた

それはコーヒー豆から香りが逃げてしまっている証拠です。

さらに庫内の食品のにおいを、コーヒーの消臭効果でどんどん吸い込んでしまい

逆効果になってしまっている恐れがあります。


しっかり密閉できていれば温度が低い方が長持ち

夏場の熱い日以外は別に冷蔵庫に入れなくても、キッチンなどの風通しの良い、

冷暗所であればどこでもいいと思います。

では暑くなる夏場はどうでしたらよいでしょうか・・・

理論上温度が高くなればガスの発生速度も速くなりますので

早く劣化してしまいます。


密閉にはジップロックとタッパーが最強

そこで私がいつもお勧めするのは百円均一にも売っている、

カレーなども冷凍できるジップロックのタイプの袋です。

遮光性の高い、光を通さない袋

(購入した時に豆が入っている袋はほとんどが遮光性の高い袋です。)

に豆を入れ、さらになるべく空気を抜いてジップロックでパチパチっととめます。

これでまず水分を遮断します。

このままですとジップロックは酸素は通してしまいますので

そのジップロックごとタッパーなどに入れてしっかりとフタをします。

そしてそのまま冷蔵庫に入れて保存します。

もし1か月以上まったく飲まないのでしたら冷凍庫にいれます。


常温に戻してから開ける

ただし注意が必要で、冷蔵庫はたしかに年中涼しく、

中は真っ暗ですので保存には向いているといえるんですが、

夏場など庫内と外気の温度差が激しいと、袋を開けた時に、

目には見えない水滴がついてしまい、

乾燥しているコーヒー豆は水分を吸い込み湿気てしまい、

豆の香りが一気に飛んでいってしまいます。

一番いいのはコーヒーを飲む前の晩に冷蔵庫から出しておいて

ゆっくりと常温に戻してから袋を開けるといいのですが、

非常に面倒くさいですよね・・・なので一回分ずつ小分けしておく事をお勧めします。


面倒くさかったら常温保存で十分

ただそれでも「面倒くさい」と言われたので、

私は冷蔵庫保存はあまりお勧めせず、冷暗所にて保存し

なるべく早く飲んで下さいとお伝えしております。


豆のままが保存に1番適しています。

ちなにみ豆は挽いてしまうと劣化速度が格段に速くなります。

豆は粉々に挽かれる事で、表面積が50~100倍ほどに増えてしまいます。

それだけ酸素に触れる面積が増えますので劣化速度も速くなります。

同じ事が「光」や「水分」にも言えます。

さらに挽いた瞬間に香気成分(豆の香り成分)は半分以上が飛んで行ってしまうそうです。

なので豆のまま保存した方が鮮度・香りは長持ちします。


コーヒー豆は鮮度が命

ただ・・「コーヒーは生鮮食品である」と言われるくらい鮮度が命です。

豆であれ挽きであれ、1週間程度で飲み切れるほどの量で購入し、

毎回鮮度の良い豆を購入するのが一番のお勧めです。

とはいえ安売りの時にたくさん買ってお金は少しでも節約したいですよね~

なのできちんと密閉できる容器に入れて冷暗所で保管、セール品を購入して

浮いたお金でコーヒーミルを購入してご家庭でも挽きたてのコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか!