2020/07/14 10:56

先日マダムが来店し、「おたくのアメリカンコーヒーはお湯で薄めてるやつ?」


と聞かれ「どっちでもご用意出来ます」(・∀・)キリッ ・・とどや顔しました。


違う日には豆を買いに来たお客様に「アメリカンブレンドないの?」と言われ


「アメリカンブレンドという名前のコーヒーは


ないんですがアメリカン用の豆ならあります」


と浅煎りのブラジル産やドミニカ産の豆を勧めたんですが


上手く伝えられなかったのかお客様には「アメリカンブレンド」という


名前の豆でないとアメリカンではない!と突っぱねられてしまいました。



アメリカンコーヒーとは


アメリカンコーヒーとは簡単に言えば焙煎度の


浅いコーヒー豆を使用して抽出したコーヒーの事です。


好みの味のコーヒー豆を選ぶ時のポイントでも記載したとおり


焙煎が浅い方が軽めのライトテイストで酸味を感じやすい


つまりは苦味を感じにくい味と言えます。



ブレンドでもストレートでもアメリカンはアメリカン


アメリカンコーヒーとは浅煎りの豆で抽出したコーヒーですので


ブレンドしていようがいまいがアメリカンと言えます。


ただ、商品名の様に思っている人も多いですので


多くはアメリカンブレンドというネーミングで販売されております。


もしくはライトテイストとか書かれているかもしれません。



お店によってはただのお湯割りのところも


冒頭で「どっちも」と書いたのはお湯で割ったコーヒーを


「アメリカンコーヒー」として提供している


コーヒー屋さんもたくさんあるためです。


アメリカンを頼んだ時だけ大きいカップで


提供されたら、もしかしたらお湯割りかもしれません。


薄いコーヒー?軽めに抽出したコーヒー?


アメリカンとは浅煎りの豆で抽出したコーヒーであることは


先ほど書きましたが、ここでは濃度について触れていきたいと思います。


アメリカン=薄いコーヒーの印象がありますが、変な書き方をすると


アメリカン=浅煎りの豆で抽出した、濃度は濃いめのコーヒー


なんて考えています。



お湯に溶ける成分の違い


コーヒー豆は大まかに言うと最初に酸味成分が出て行き


次いで苦味成分→コク→雑味・渋味といった順番に味が出て行きます。


しかし日本茶や紅茶と少し違ってコーヒーの場合は


それがある程度同時進行で進む点が抽出の難しい所だと思います。


酸味が出きってから苦味が出始める・・・というわけではなく


ある程度は同時に出ていってしまいます。


ここでわかりにくい(笑)図を用意してみましたのでどうぞ!



焙煎度の浅いコーヒーの成分(アメリカンコーヒー)


わかりにくくて申し訳ないのですが下の図(図1)



をみていただいて、酸味成分はある程度先に抽出され


苦味成分がまだ少ない事をイメージしていただければと思います。


このまま深煎りのコーヒー豆の場合だと・・


抽出を進めるにつれ苦味が抽出され、続いて雑味や渋みがでてきます。


ですが浅煎りのコーヒー豆の場合は苦味成分が少ないので


そのまま旨みやコク,そして抽出し過ぎると雑味・渋みが


抽出されるイメージです。

 

薄めのコーヒー


次に薄めのコーヒーとは薄味になるようお湯で割ったコーヒーを指します。


通常通り抽出したコーヒーをお湯で割る事によって


液体に溶けているコーヒーの成分が少なくなっています。


ここではわかりやすく倍の量に薄めた物を下図(図2)



に示しておきます。溶け込んでいるコーヒーの成分が半分になっています。


どんな豆でも「お湯で割ればアメリカン」と思われがちですが


アメリカンコーヒー=薄いコーヒーではないのです。



軽めのコーヒー


次に軽めのコーヒーとは、軽くなるように抽出したコーヒーを指し


抽出時間を短くしたり、豆を少し粗めに挽いて抽出しています。


言い換えると苦味やコクがたくさん溶け出る前に抽出を終えてしまいます。


下図(図3)にイメージを貼っておきます。



この場合、本来のアメリカンコーヒーの柔らかさや甘味・コクなどはまだ少ないです。

 

浅く焼いても深く焼いてもカフェインの量は一緒


薄めと軽めについて記入している記事はほとんど読んだことがなく


あくまでわたくしが個人的に使い分けている事であります。


でも本格的なコーヒー屋さんに入って、アメリカンを注文したとき


薄い味の水っぽいコーヒーが出てきたらちょっとショックですよね!?


あとは「アメリカン=カフェインが少ない!」と思っている人が


多いのですが実はそんな事はありません。


逆に「浅煎りの方が実はカフェインが多い!」と思っている人も


いるのですがそれも間違っています。


どこで読んだかは覚えていませんが・・・


「焙煎が進むにつれてカフェインが失われるため、浅煎りの豆のほうが実はカフェインが多い」


と言う記事を読んだことがあります・・・


ですがコーヒー豆は結局は育った土壌や環境


品種によるところが大きく影響していて


焙煎具合でカフェインの量が変わる事はほぼありません!


薄め=成分をしっかり出したコーヒーをお湯で割って濃度が薄くなったコーヒー 


軽め=苦味成分などをなるべく抽出せず抽出したコーヒー・・・ 


と勝手に決めているのです。