2020/07/03 17:54


よくお客様にカフェインはどうやって抜くの?って聞かれます。

本日は当店の豆の紹介とカフェインの除去方法を4種類紹介いたします。

ちなみにカフェインは焙煎前の生豆の段階で取り除きます!


カフェインの除去方法を4種紹介


①有機溶剤による脱カフェイン法

コーヒーの生豆を有機溶剤に浸して、カフェインを取り除く方法です。

ジクロロメタンという有機溶剤が使われる事が多く

ローコストでの脱カフェインが可能です。

カフェインの溶解度が高く、再利用も可能で一見良さそうですが

発がん性の問題などがあり、日本では販売が禁止されています。

また、コーヒーの旨味や香りとなる成分も

一緒に取り除いてしまうというデメリットがあります。


②超臨界炭酸ガスによる脱カフェイン法

炭酸ガス(二酸化炭素)を利用した脱カフェイン方法で高圧下(温度:約80℃、圧力:約250気圧)

で超臨界という特殊な状態にした二酸化炭素によってカフェインが抽出されます。

超臨界・・・言葉では「?」という感じでとにかくすごそうな感じがしますね。

液体と気体が一緒に入った真空の容器があってそこに熱と圧力を加えていくとやがて

液体の水の密度と水蒸気の密度が同じ値になります・・・

このとき、全体が液体の水と水蒸気の区別がつかなくなり一つの相となります

この状態が超臨界です。

この方法はカフェインだけを取り除くのに特化していて味への影響も少ないのですが

その分コストが高くなってしまいます。


③水による脱カフェイン法

カナダのスイスウォーター社が特許を取得しており「スイスウォータープロセス」とも呼ばれています。

スイスウォーター社のHP ※注 海外のサイトにとびます)

有機溶媒が直接コーヒー豆に接触しないので安全性が高いと言えます。

簡単に説明すると・・・コーヒーの生豆を水につけますカフェインやそれ以外の成分を水に溶け出させます。

その成分が溶け出た水からカフェインだけを抜き取ります。

その後、カフェインのなくなった水にまた生豆を投入し取り除かれた残りの成分を再び生豆に戻します。

使用した有機溶媒の再回収が容易で再利用できるため経済的な脱カフェイン法だといわれています。

コーヒー本来の味を落とさず、なおかつコストがかかりすぎないということで

コーヒーのデカフェには「スイスウォータープロセス」が多いです。


 液体二酸化炭素抽出法

今までカフェインレス・コーヒーでは半ば諦めていたコーヒー本来の香りや、美味しさを残せる新しい抽出方法です。

カフェイン残留率を0.1%以下(EU規格)に抑えた画期的な製法で一般的なウォータープロセスや超臨界二酸化炭素抽出製法と

比べても低温・低圧(温度:約25℃、圧力:約65気圧)のためより豆にやさしくデカフェ特有の変色や青みのある

プロセス香も相当抑えられており香りや味が損なわれにくいのが特徴です。

ちなみにBASE CAMP.An BASE店で扱っているデカフェはこのタイプの豆になります。


是非お試しあれ

デカフェであってもコーヒーに含まれるクロロゲン酸などのポリフェノールはしっかりと残っています。

ポリフェノールは、消化液の分泌を助けるため消化を促進する作用があります。

さらに、血糖値の上昇を抑える作用もあり体内で余った糖が脂肪に変わるのを抑制してくれます。

カフェインが気になる方は是非試してみて下さい!